第六章

伝統の継承

第二節量産のための工夫を、
よりよい手造りに活かす

1981(昭和55)~1982(昭和56)年、通信販売向けに月1000社もの神棚を造ることになった時期には、神棚造りに携わる社員・パートさんは、最大40人ほどにのぼりました。現在はそこまで多くはありませんが、当時、「誰でもできるように」と試行錯誤して生まれたやり方は活かされています。
たとえば、量産品の部材を機械で削るなどの単純作業は、パートさんなど経験のない人でもできるようになっています。
その分、宮師は判断が必要なところに力を注ぎます。組立時に材料の色を見て向きを決めたり、茅葺きをしたりといった工程は、量産品であっても職人の見きわめや技が必要です。別注品なら、一つの木の塊からどのように神棚各部の材料を取るかを考えるところから、材料を切り出して組立て、屋根を葺くまで、すべてを職人が行います。質の高い本物にこだわる以上、職人の手をかける部分が多いのですが、できるところは効率化を図っています。

宮忠の歴史一覧に戻る